「アットホームな会社です」と書いてあるけれど……
- 6月15日
- 読了時間: 3分
求人広告を見ていると、
「アットホームな会社です」
という言葉を見かけることがあります。
ひと昔前は、よく見た表現だったように思います。
最近は少し減った気もしますが、それでも時々見かけます。
私はこの言葉を見るたびに、少し考えてしまいます。
アットホームな会社とは、どういう会社なのだろう。
社員同士の仲が良い会社なのか。
何でも相談できる会社なのか。
それとも、家族のような雰囲気の会社なのか。
もちろん、そういう会社もあると思います。
実際に人間関係が良く、長く働いている社員が多い会社もあります。
ただ、不思議なことに、本当に雰囲気の良い会社ほど、
「アットホームです」
とあまり言わないような気もします。
求人サイトでは、社員の皆さんが並んで笑顔で写っている写真を見かけることがあります。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、会社の雰囲気というものは、写真だけではなかなか伝わらないようにも思います。
むしろ、
電話応対の様子。
来客への対応。
社員同士のちょっとした会話。
困っている人への声かけ。
そういう何気ない場面に、その会社らしさは表れるのかもしれません。
会社の雰囲気というのは、不思議なものです。
就業規則に書いてあるわけでもありません。
評価制度で決まるわけでもありません。
もちろん制度は大切です。
ただ、制度だけで良い雰囲気が生まれるわけでもない。
社長の言葉。
管理職の態度。
社員同士の接し方。
そうした日々の積み重ねが、少しずつ会社の空気を作っていくのだと思います。
最近は、働きやすい会社づくりや人的資本経営という言葉を耳にする機会も増えました。
福利厚生を充実させたり、評価制度を整えたりすることも大切です。
しかし、社員が会社に感じる居心地の良さは、制度だけでは説明できない部分もあります。
結局のところ、人は人と働いています。
どんなに制度が整っていても、相談しづらい職場であれば働きにくい。
逆に、完璧な制度がなくても、お互いを尊重しながら働ける会社もあります。
会社の雰囲気は、誰か一人が作るものではありません。
毎日の言葉や行動が少しずつ積み重なり、気がつけばその会社らしい空気になっていく。
そんなものなのかもしれません。
求人広告では伝わらないけれど、実際に会社を訪れてみると何となく感じるものがあります。
逆に、言葉ではうまく説明できないけれど、
「ここで働いてみたい」
と思う会社もあります。
会社の雰囲気とは、おそらくそういうものなのでしょう。
だから本当に雰囲気の良い会社というのは、
「アットホームな会社です」
と説明する前に、
なんとなく伝わってくるものなのかもしれません。
