同族経営=ファミリービジネスが世界で評価されている理由とは●●●
ファミリービジネスってご存知でしょうか?
日本でいうところの同族経営のことなのですが、あまり日本ではイメージがよくありませんよね。
しかし、世界では非常にすぐれた経営形態として評価されているのです。
そして、このファミリービジネスは世界の企業の約70%を占めているのです。
世界的にみて、経済の基盤を支えているといってもいいくらいなのです。
米国では、新たな雇用創出の78%がファミリービジネスによるものであるといわれ 日本では約95%の企業がファミリービジネスです。
一方、ファミリービジネスには、閉鎖的であったりガバナンスが甘い、 といったマイナスの印象がつきまとうことがあります。
しかし、実際は一般企業よりも高い業績を上げていることが、 日米ともに実証されており、グローバルに活躍する企業が多く存在することも
広く知られた事実なのです。
例えばどんな企業があるかというと、みなさまも知っているウォルマートや
フォルクスワーゲン、そしてBMWなんかもファミリービジネスなのです。
日本だとサントリーやユニクロのファーストリテイリングや読売新聞などです。
中にはとてつもなく長い歴史を持つ企業も存在するのです。 最も歴史が長い会社は日本の竹中工務店です。
1610年に名古屋の神社仏閣を造営する宮大工が創業し、現在もなお
土木建築業を営んでいます。
その家族は、4世紀以上もビジネスのライバルに打ち勝ち、政治的、
家族的問題を克服してきているのです。これはかなり凄いことですね。
何故ファミリービジネスが上手くいってる例が多いのか、というと最も大きい理由は、
会社の「経営」と「所有」が創業者一族で一致していることだと思われます。
一般企業や大手企業は、トップは下から上がってきた人です。
いわゆる「サラリーマン社長」が交代で務めることになります。
また株式も分散されており、短期的な業績を求められたり、
株主からの要求に応えていかなければなりません。
もちろん、これらには長所もあるのですが、最大の欠点は、
重大な経営判断が必要なときに、素早く立ち回ることができないということです。これですね。
その点、ファミリービジネスは意思決定が早く、素早く果敢な行動に打って出ることができます。
しかもその判断は、自分らのファミリーが重く関わるものなので、
トップは強い責任感を持って行うことになります。
サラリーマン経営者とは、危機感・真剣度がまったく違うのです。
このことが圧倒的に違うのだと思います。
しかも、大企業のように何年かしたら次の人に交代なんてこともありません。
常に超長期に渡ってのビジョンをもって事に当たっているのです。
超長期に渡るビジョンを持っている事と、いざという瀬戸際での真剣度とスピードが
ファミリービジネスが時代が変わっても優良な長寿企業になりえる所以だと思われます。
これはこれからの個人の働き方にも通じているものがあるのかもしれませんね。