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コラム

身近な労務に関すること

新卒初任給40万円というニュースで、いちばん多く聞かれること

  • 4月6日
  • 読了時間: 3分

更新日:4月9日

新卒の初任給が40万円、

というニュースを見て、

よく聞かれることがあります。


「今まで働いている社員とのバランスは、どうなるんでしょうか」

たしかに、

気になるところです。


ただ、

この違和感は、金額の問題というより、

“関係の問題”として現れることが多いように感じます。


同じ会社の中で、

これまで経験を積んできた社員と、

これから入社する新卒の給与が近づく。


場合によっては、

逆転することもあります。


そのときに起きるのは、

単純な“金額の問題”ではありません。


多くの場合、

先に表れるのは、

納得感のずれです。


給与は、ただの数字ではなく、

その会社が「どう評価しているか」や

「何を期待しているか」を含んでいます。


だからこそ、

新卒の初任給を引き上げるというのは、

採用のための判断であると同時に、

社内全体に影響する判断でもあります。


ここで、もうひとつ気になる点があります。


初任給として見えている金額が、

そのまま実態を表しているとは限らない、という点です。


たとえば、

固定残業代が大きく含まれているケースや、

賞与とのバランスで設計されているケースもあります。


見え方としては同じ40万円でも、

その内訳や前提によって、

実際の負担や意味合いは変わってきます。


さらに、初任給が高くなったとしても、

その後の給与がどのように上がっていくのかは、

また別の話になることが多いものです。


制度や評価の仕組みによっては、

最初の水準は高くても、

その後の昇給が大きくは変わらない、

というケースも考えられます。


そうなると、

入社時の印象と、

数年後の実感とのあいだに、

少しずつ差が出てきます。


既存の社員にとっても、

新しく入る社員にとっても、

その差は、やがて違和感として現れます。


「なぜこの金額なのか」

「どこまでできれば評価されるのか」

「これまでの積み重ねはどう見られているのか」


そういった問いが、

少しずつ表に出てきます。


新卒40万円という話題は、

一見すると採用のニュースのように見えますが、


実際には、

その会社の人事の考え方や、

バランスの取り方がそのまま出る場面でもあります。


同じ40万円でも、

意味が違うことがあります。


背景が整っている会社では、

大きな問題にはなりません。


一方で、

そこが曖昧なまま進んでしまうと、

あとから調整が難しくなることもあります。


人事の問題は、

大きな出来事から始まるように見えて、

実際には、こうした小さな違和感の積み重ねから

形になっていきます。


だからこそ、

金額の話に見えるときほど、

その背景を一度整理してみることが、

結果的に負担の少ない進め方になるのかもしれません。


 
 
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